失敗は恥ずかしくない!仕事で失敗したときの5つの原因と分析方法を解説【失敗は成功の基】

仕事の悩み解決
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仕事の失敗から立ち直れない…。

れおねる

失敗は創造力を養えるので、落ち込む必要は無いですよ!

仕事に失敗はつきものですが、上手く付き合っていけば後々の致命的な失敗を未然に防ぐことができます。

  • この記事を読むことで、失敗したときの分析方法が分かります
    • 失敗にはメリットが沢山ある
    • 失敗には良い失敗と悪い失敗がある
    • 失敗原因には構造がある

本記事の結論は…

失敗がどの分類にあるか把握して、それに応じた対策をする

失敗にも、個人の失敗なのか、組織の失敗なのかで対策が変わります。本記事では個人の失敗に焦点を当てます。

日本人は失敗からの学び方を教えて貰っていない

人類は、失敗から新技術や新たなアイデアを生み出して社会を大きく発展させてきた歴史があります。なので、本来、失敗へ真正面から向き合い、真摯に学んでいく姿勢は、個人としても集団としても大きく成長できるチャンスです。

一方、現代の日本において失敗は…

  • 忌み嫌われるもの
  • 隠すべきもの
  • 恥ずべきもの

上記のようなマイナスイメージが強く、失敗を怖れるあまり何一つアクションを起こせない文化が醸成されています。

そこで、まずは失敗にはどんなプラス面があるのかを見ていきましょう。

失敗のメリット

  • 創造力を養う演習になる
  • 失敗の法則性や要因を知る事が出来る
  • 本当に致命的な失敗を未然に防げる
  • 不必要な失敗を繰り返さない
  • 失敗からその人を成長させる新たな知識を学べる
  • 大きくは社会の発展に繋がる

失敗しない事のデメリット

  • 創造力の欠如=自分で課題設定する力の欠如
  • 予期しない事、思い通りにならない事に対応できない
  • 失敗しない=新しいものを作り出そうとしていない

そもそも失敗とは何か?

失敗の定義

  • 当初設定した目的を達成できない事
  • 自分の行動で、望ましくない&予期せぬ結果が発生する事

失敗を改めて定義すると上記の2つになり、失敗の中には良い失敗と悪い失敗が存在します。

良い失敗

  • 起こってしまった失敗から自分だけでなく他人も学べる
  • その経験を生かす事で新たな知識が生まれる(知識化)
  • 新たな知識からその後の技術の飛躍的進歩に結び付ける

良い失敗の例として、コメット機の墜落事故金属疲労の知識化に成功し、人類の発展に繋がった一件だと言われています。

起こったことは最悪の事態ですが、この事故で「飛行機は危険で運用を廃止すべきだ」とならず、問題解決に進み、原因を知識化できたのは良い失敗と言えます。

悪い失敗

  • 何も学ぶ事が出来ず、単なる不注意や誤判断などから繰り返される失敗
  • 他人に水平展開できない失敗
  • 組織怠慢、組織構造不良からもたらされる失敗

悪い失敗の例として、雪印集団食中毒事件が挙げられます。この集団食中毒を発生した直接原因はずさんな衛生管理とされていますが、その背景には、

①労働基準法を全く無視した過酷な労働の存在
②会社は業績のみにとらわれて上司は保身に徹し、一番大事な衛生管理が最後の最後

となっており、世間に大きな影響を与えました。

上記の失敗は組織怠慢に分類される失敗で、悪い失敗になります。

失敗原因は6つの階層からなっている

失敗学によれば、失敗を分類すると、下記のようなピラミッド構造になっています。

上に行けば行くほど社会性の強い失敗となり、知識化できない悪い失敗が多いと言われています。ただし、各階層で問題が無くても起こる失敗は未知との遭遇になり、これまで人類が経験したことの無い失敗になります。

未知の遭遇は科学的に検証して解決すれば失敗原因を知識化でき、人類の進歩に繋がる良い失敗になります。

下は個人性の強い失敗で、知識化できる良い失敗もあれば、知識化できない悪い失敗もあります。

①無知

原因

  • 世の中に予防策・解決法がすでにある
  • 本人の不勉強によって起こす失敗

対策

  • 防止するには自分が勉強をするしかない
    • どう勉強すれば良いか、人に教えを乞うのも手
  • 注意:失敗を恐れるあまり調査や勉強ばかりに力を注いでしまう事
    • さらに大事なやる気と時間を失うので注意

②不注意

原因

  • 体調不良、過労、多忙、焦燥感により平常心を失う
    • 結果として集中できずに不注意が起こってしまう
  • 居眠り運転が最たる例

対策

  • 作業そのものを中止する配慮が個人、組織として必要
    • 致命的な結果に結び付く作業は自主的に止める事を申告する
    • 必要に応じて休暇、休職する
    • 申告が却下される場合は組織怠慢のため労基へ申告する

個人の性格によりますが、責任感や共感性が強い人は相手に斟酌して申告できなかったり、申告が却下されたら自己犠牲に走る場合があります。

しかし、ここで自己犠牲をして致命的な結果(自分もしくは他人)になるくらいなら、絶対に止めた方が良いです。

そもそも、失敗している人には何らかの心理的背景があり、それが不注意などの失敗に現れます。しかし、そういう相手に非難や罵倒で応じるのは失敗の構造を全く理解できていません。

また、非難で応じる人は元々失敗への寛容度も低く、失敗から学ぶ文化が醸成していないため、組織として成長できず、隠蔽体質になっている可能性があります。

そのような環境からは一刻も早く逃げる事をおすすめします。

一方、不注意をしている人自身にすぐ危険が迫っている場合、また相手に危険を及ぼす可能性がすぐ目の前にある場合は、感情に任せて怒る必要も勿論あります。いずれも知識化にならない悪い失敗になります。

具体例(化学メーカー現場視点)

  • 安全帯を付けずにプラントの設備点検をしようとしている
  • フォークリフトを全速力で旋回しようとしている

③手順の不順守

原因

  • 決められた約束事を守らなかったために起こる失敗
  • 約束事を無視した一人の勝手な行動が失敗に結び付くケース

対策

  • 作業手順をマニュアル化し、誰もが同じことをできるようにする
    • 想定していない事態や事故に適切に対応できない欠点
    • 失敗学習ができる環境を組織で作る

④誤判断

原因

  • 状況を正しく捉えられていない
  • 状況は正しくとらえたが判断を間違えた
  • 判断の基準や決断に至った手順を間違えた

対策

  • 色々な状況を想定しその結果までを考える仮想演習を個人・組織で行う

⑤調査・検討不足

原因

  • 判断する人が知っていなければならない知識や情報を持っていない
  • 十分な検討を行わない

対策

  • 自分を過信せず、判断を間違えたときを想定
  • その場合の対処法も事前に十分に考える

参考文献

今回、ブログ記事を書くに当たって参考にした文献を2つ紹介します。

いずれも失敗に対する考え方に大変参考になりました。特に失敗に対するマイナスイメージが強い若手社員に、それを払しょくするためにどういう教え方をするか考えるための教科書として、今後何度も使っていくつもりです。

失敗学のすすめ

  • 失敗を一つの学問として紹介している本
  • 失敗のプラス面について、具体例を用いて解説している
  • 失敗の定義、良い失敗・悪い失敗の違い、階層性・分類がある
  • さらに失敗を組織に拡大し、システムの脆弱性にも触れている

失敗の科学

  • 失敗をしたとき、失敗を見たときの人の心理状態を解説
  • さらに多くの具体例を用いて失敗から学べる組織、学べない組織の違いが分かる
  • 一方、題名に科学とあるが、メタ分析をしている訳では無い

まとめ

今回は、仕事で失敗したときの学び方について解説をしました。

  • 失敗には創造力を養うなど多くのメリットがある
  • 失敗には良い失敗と悪い失敗がある
  • 失敗には階層性・分類がある
  • 個人の失敗でも分類に応じて対策をする

失敗をした瞬間は大変心にくるものですが、自分の体験として記憶に刻み込まれるので、そこから学べることが非常に多いです。

失敗を克服すると言いますが、失敗は困難でも打ち勝つものでもありません。

失敗は、学ぶもの、学問するものと捉えれば、失敗に対してプラス面に目を向けられ、上手に付き合っていくことができるのではないでしょうか。

また、関連記事として、質問されると黙り込んでしまう原因とその対処法について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

れおねる

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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